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感情と身体


感情が身体にどのように影響するか現代心理学的に説明します。

感情喚起時の末梢の生理的変化

キャノン;ネコの実験でネガティブな感情喚起によって自律神経活動が変化することを示した。

ラザルス;感情喚起刺激にポジティブな評価を行うことで生体への負担がより和らぐことが証明された。

エクマンの表情と身体反応実験;喜びよりも怒りや恐怖で心拍数が増加。 皮膚温度上昇は怒りが最も大きい。 基本感情に特別な自律神経活動パターンが存在する可能性。

フレデリクソンとレヴェンソン

ポジティブ感情を経験すると恐怖経験をしたときに生理反応が元の水準に回復するまでの時間が短い。

中枢と末梢の相互作用

扁桃体が損傷されたサル

ヘビに対して恐怖を感じなくなる。見知らぬサルに対しても緊張しない。

人の感情喚起に関係する脳部位

扁桃体を含む大脳辺縁系(ネガティブな情動の検出)

視床下部(自律神経系や内分泌系の生理変化)

表情の研究

顔はコミュニケーションにおける情報伝達の掲示板。 顔は顔面筋・表情筋と呼ばれる筋肉が46個あります。この表情筋の活動の組み合わせによって表情が作り出される。

ダーウィンの表情研究; 現代の感情研究に大きな影響を与えた。

エクマンとフリーセンの研究;顔の表情は、喜び・悲しみ・怒り・嫌悪・恐怖・驚きの6種類 の基本感情から構成されます。このことは全世界を通じて普遍的である。

感情の表示規則と解読規則

表示規則:;感情を表出する場合にある場面でどのような感情を自分が感じていると示すべきか示さないべきかの規則。

解読規則: 顔の表情表出者が表出している感情の裏にかくれている真の 感情を推測するための規則。嫌悪刺激を喚起する刺激を他者がいる前で見せられた時の反応、アメリカと日本人だと違う。日本人は無表情

音声と感情

音声; 声の調子や高さ・イントネーションから感情状態を推測できる 。

シェーラーの研究

感情の表出に関係する音声の変数

(1)話す速さ (2)声の高さ (3)声の大きさ

怒りと早口になり興奮すると高い声になる。

悲しみや愛情表現では音圧が低く小さな声になる。

姿勢と感情

姿勢;

開姿勢:気分がよいと背筋がのびる (ポジティブ感情が喚起する)。

閉姿勢:嫌な事・悪いことがあるとしょんぼりして、うつむき加減になる(ネガティブ感情が喚起する)。 まっすぐ背筋ののびた姿勢はポジティブな感情が生起していると評価され、

頭部と肩が前のめりになって腰がひけてしまっている状態はネガティブな感情が生起していると評価されます。

姿勢と感情の関係を調べた実験

特定の姿勢をとらせて感情状態の変化を観察。 開姿勢はポジティヴな感情を喚起し閉姿勢はネガティブな感情を喚起する。 特定の姿勢をとらせた人の感情状態を推察する。 頭と背中が重心線に沿ってまっすぐになっている姿勢はポジティブな感情状態であると推測され頭と肩が重心線よりも前に出ていて腰が後ろに引けてしまっている姿勢はネガティブな感情と評価される。

感情の自己制御

(1) 抑制; 感情が生じたときにそれが意識された後で、それを表出しないように制御する行為 。 (抑制を行うと表出は抑えることができても、自律神経系の興 奮はかえって高まり、身体にはストレスがかかる。)

(2) ディストラクション; 感情から無関係なものへ注意をそらす行為。

(3) 認知的再評価;不快な感情をもたらしたネガティブな事象にポジティブな解釈を加えようとする行為。

東洋医学の感情論もすでに資料がありますが、前回の精神の特集があまりにアクセスが少なかったので迷っています。

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