多くの人がそれほど感情的に負担にならないような出来事でも重く受け止められたり、心が苦しくなったりする方がおられます。
このことを論理的に説明したのがABC理論です。
A:Activating event(悩みを誘発する出来事)B:Belief(非合理的信念、固定観念、思い込み)C:Consequence(結果、症状、否定的な感情、悩み)
出来事Aがあるから結果Cが現れるのでなく。出来事Aと結果Cの間に非合理な信念Bが出来事Aを処理して結果C(否定的な感情、悩み)に至るわけです。(A⇒B⇒C) この非合理的信念Bはイラショナル・ビリーフと呼ばれています。
では出来事Aが結果Cにならない方法は非合理的信念Bを合理的な信念Eに変更すれば良いわけです。
それには非合理的信念Bがいかに非合理で思いこみかを論理的論破Dすることで合理的な信念Eが得られるわけです。
結果Cは出現しないことになります。
D:Dispute(論破)E:Effective new philosophy (効果的な新しい人生哲学、合理的信念)
ABC理論はABCDE理論とも呼ばれます。
非合理的信念;事実に合致していない論理的な必然性の乏しいもの「でなくてはならない」「べきである」と勝手に思う。
合理的信念;現実的で論理的、選択の自由度がある
信念は感情・思考・行動を規定します。思考を変えると感情が変わり、感情が変わると行動が変わり、行動と感情が変わると思考も変わるとエリスは言っています。 非合理な信念に気づき合理的な信念に変更するよう自分で意識すれば心は楽になります。